「世界平和統一家庭連合(旧統一教会)」とのつながりが指摘される「日韓トンネル」構想に関連し、北九州市の北橋健治市長は8月26日の定例記者会見で、この構想について研究するNPO法人に30年間在籍し、8月6日に退会したことを明らかにした。
日韓トンネル構想は九州北部と韓国南部を海底トンネルで結ぶ計画で、旧統一教会の創始者、故・文鮮明氏が1981年に提唱した。北橋市長が在籍していたのは「日韓トンネル研究会」で、教団広報によると友好団体の一つという。
北橋市長によると、1990年の衆院選で落選後、当時所属していた民社党の幹部から「日韓友好の将来の選択肢のひとつ」として勧められ、趣旨に関心を持ち入会。ただ外交状況や技術的な面から構想は現実的ではないと考え、一度も会合には出席せず、実質的な活動はなかったという。関連団体との認識はなかった、としている。
銃撃事件後、教団と日韓トンネルとの関係が指摘されている現状をふまえ、「疑念を持たれるべきではない」と退会を判断したという。「政府はもとより政治の場にある人間、行政もそうだと思うが、多くのトラブルを引き起こした団体との関係を持つべきではない。慎重な関係を心がけたい」と語った。
Source : 社会 – 朝日新聞デジタル